プロジェクト概要

  生き物の固有の特徴となっているさまざまな形質が、どのように発現し制御されているのかという問題は、生物学的における大きな疑問です。ヒトは約3〜4万個の遺伝子を持っており、1個の受精卵からの正常な発生・分化の過程ではこれらの遺伝子が決められたパターンにしたがって発現される必要があります。また私達の身体が正常に維持されるためにも、これらの遺伝子の発現が厳密にコントロールされていなければなりません。このように私達ヒトの発生・環境応答・疾病などのすべての現象の基本となっているのが、遺伝子の発現の制御です。この制御は主として遺伝子 (DNA) からメッセンジャー RNA が合成される転写の段階で行なわれるので、必然的に転写 制御の研究は多くの研究者の興味を集めています。
 当研究室は 1989 年 にスタートして以来、研究目標を“細胞増殖制御に関与する転写因子の解析”に絞り、特に“生命現象に根幹的に重要な因子で、なおかつ自分達が有意なプライオリティーを持ち得る因子を扱う”という点に注意しています。研究室は分子生物学、マウス、ショウジョウバエの3つの研究グループに大別できますが、これは方法論から見た区別に過ぎず、同一転写因子を異なるシステムを用いて研究していますので、互いの研究成果を持ち寄って相互に議論し合っています。



具体的な研究プロジェクト

1. 転写活性化因子として機能する発がん遺伝子産物Myb
2. 転写因子ATF-2
3. 転写コアクティベーターCBP
4. 転写コリプレッサーSki/Sno
5. 転写因子Schnurri
6. 転写因子Cubitus interruptus (Ci)/GLI
7. RNA interference を用いた変異マウスの作製
8. 核のリプログラミング機構